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  2. 公開連続講座 日本芸能史(斉藤綾子)

受講生の声②

斉藤綾子さん(ダンサー) 

本を読むよりここでお話を聞く方が、ずっと気が付くことが多いですね    
 

 

― この講座をお知りにあったきっかけは何だったのでしょうか。

木ノ下裕一さん(木ノ下歌舞伎主宰・本学卒業生)が「学生時代にこんな講座があったんだよ」とおっしゃっていて、てっきり学生向けの講座かと思っていたら、SNSで一般向けの講座だというお知らせが流れてきて知りました。

 

- 斉藤さんはダンサーでいらっしゃいますが、元々、日本の古典芸能には興味があったのですか。 

子供の頃からクラシックバレエをやっていて大学でもクラシックバレエを専門に勉強していましたし、歌舞伎や文楽も好きで観に行っていたので、伝統芸能には関心がありました。大念佛狂言を観て回ったこともあります。ですから西洋の伝統芸能だけでなく、日本の伝統芸能も学びたいと思っていました。日本芸能史は講師陣のラインアップの豪華さに驚き、受講を決めました。

 

― 2021年の「型と信仰」前期・後期を受講されて印象的だった講義はありますか?

諏訪春雄先生の「シャーマニズム」のお話も面白かったですし、上方舞の山村友五郎先生は大学時代の先生でもあり、お世話になったのでとても嬉しく受講しました。それから琵琶の講義は印象に残っています。琵琶の演奏は、なかなか聴ける機会がないですから。

でも、なにより、技術を教えてくださるだけでなく、講師の先生方のお話を伺えるのが面白いです。直にお話を聞く機会はとても貴重です。講義最後の受講生からの質問時間では、どのようなお返事をしてくださるのかいつも楽しみにしています。

 

― この講義で感じたこと、学んだことがご自身の活動に繋がっているなと思うことはありますか。

今回は「型と創造」がテーマでしたが、型は絶対に変えられないけれど型の組み合わせを変えるなど、創造の方法を今の時代に合わせているというお話を伺い、これは現代のダンスも同じだなと思いました。私は沢山ある型を使って自由に飛び回れるのがコンテンポラリーダンスの良いところだと思っているのですが、それは先輩方がずっとやってこられたことを繋いでいるんだなと感じます。

 

― 話を聞くことで改めて気が付くということですね。

そうですね。本を読むよりここでお話を聞く方がずっと気が付くことが多いですね。

義太夫の鶴澤津賀寿さんが、「毎回、『寺子屋』(菅原伝授手習鑑)で子供を差し出す場面を語る時に泣きそうになる」とおっしゃっていたり、附け打ちの山﨑徹さんが「裏でずっと緊張していないといけない」とおっしゃるのを聞いて、ああ、こんな何十年もされている方でもそうなんだって、ほっとしました(笑)。

 

義太夫 講師:鶴澤津賀寿(右)・竹本京之助(左)2021年12月13日
 
 

そして皆さん、お師匠さんずっと憧れの存在で「ずっと横で観ていらっしゃる気がする」とおっしゃるのを聞くと、やっぱりそうなんだ、ずっと師匠を思っていらっしゃるんだなと感動します。

 

― それは斉藤さんが表現者でもあるからですよね。

きっとそうですね。お話を聞いていて、共感することが多いです。

講師の先生方の、1時間20分という短い時間の中でも受講生にこれだけは伝えたい! という熱意が毎回すごく伝わってきてとても感動します。

そして今期、初めて講師に来られた先生が何人かいらっしゃったのですが、その日はコーディネーターの田口章子先生がワクワクしていらして、私、その田口先生が好きなんです(笑)。率先して楽しんでおられて素敵です。私も一緒に楽しみたいという気持ちにさせてもらえます。

改めて、公演という形式ではなく、講義としてこのようなバラエティに富んだ内容を受講できるなんて、とてもいいプログラムだなと思います。

 

 

受講生の声
小橋弘之さん (元・日本経済新聞社記者) 
人間国宝の裏話なども聞けるのが魅力だと思います             
最初は仕事で知ったのですが、人間国宝の方や新進気鋭の演者の実演やお話が聞けるということに魅力を感じて受講することにしました。      
仕事柄、人間国宝の方にお話しを伺う機会はありましたが…… もっと見る