桂吉坊噺家25周年記念独演会 坊ん倶樂特別編 『三都勇劔傳』総まくり
2024年の日本で、つまり世界でこの噺を高座にかけられるのはただ一人。
桂吉坊にしかできない落語を上方からお届け ───────
一日目
2024年3月5日(火)18:30
「船越重右衛門」より
阿波の武士 船越重右衛門が、文武両道に恵まれながらも、妻を手にかけざるを得ない運命の中、類い稀なる刀の腕に名刀高木貞宗と備前祐定を携え、物語は大阪を中心に中国四国九州を股にかける武勇伝!
二日目
2024年3月6日(水)14:00
「佐野次郎左衛門」より
歌舞伎演目「籠釣瓶花街酔醒」にも登場する吉原の遊女八ツ橋に一目惚れした豪農・佐野次郎左衛門が、“百人斬り”と呼ばれるまでの悲哀と転落の物語。
三日目
2024年3月7日(木)14:00
「大丸屋彦右衛門」より「大丸屋騒動實記」
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『坊ん倶樂』は落語家 桂吉坊が師匠である故・桂吉朝の元に弟子入りし2024年に25年を迎えるにあたり、より一層、“芸”に磨きをかけるために2022年1月にスタートした落語会。
これまでで、古典落語はもちろん、ながらく高座にかかることのなかった埋もれた名作の掘り起こしや、古典芸能に精通する吉坊ならではの歌舞伎や能狂言、舞など、他の古典芸能伝統芸能のエッセンスを取り入れた噺など、他寄席ではあまり高座にかかることのない演目を丁寧に編み直し、大阪の天満天神繁昌亭にて行ってまいりました。
噺家25周年を迎える2024年はこれまでの天満天神繁昌亭を飛び出し、3月に京都芸術劇場春秋座にて“特別編”といたしまして、江戸時代に実際に起きた事件を元にした『三都勇劔傳』を3日連続でお送りいたします。
『三都勇劔傳』総まくりと題して三日間連続でお送りするのは、ひと足早く2020年に東京大阪の独演会『吉坊ノ会』で観客を唸らせた大作「大丸屋騒動實記」(補綴協力:木ノ下裕一)に加え、阿波の武士である船越重右衛門の武勇伝「船越重右衛門(仮)」と、歌舞伎演目「籠釣瓶花街酔醒」にも登場する佐野次郎左衛門が“百人斬り”と呼ばれるまでの悲哀と転落の物語「佐野次郎左衛門(仮)」の新作2作。この大作を桂吉坊によって落語上演いたします。
補綴には2020年の桂吉坊独演会「吉坊ノ会」での『大丸屋騒動實記』も手がけた木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一。
三作いずれも実際の事件を元にしたといわれる『三都勇劔傳』。講談から歌舞伎演目や落語になっていった物語は、それぞれ単独でもいまや完全に上演されることが無くなりました。今回、あらためて様々な資料を掘り起こし、木ノ下歌舞伎を主宰する木ノ下裕一が補綴、再構成し、桂吉坊が3日連続で挑みます。
どうぞご期待ください。
【出演】桂吉坊 他
【補綴】木ノ下裕一[木ノ下歌舞伎]
【お囃子】浅野美希 ほか
制作協力:さかいひろこworks
助成:芸術文化振興基金
提携:京都芸術大学舞台芸術研究センター
主催:合同会社KUNIO,Inc.