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【プレイベント】KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2017 ハイナー・ゲッベルス 特別レクチャー
「不在の美学」

現代を代表する音楽家・演出家、ハイナー・ゲッベルスが自作を語る

1952年生まれ、フランクフルトを拠点に活動するハイナー・ゲッベルスは、1990年代より朗読や音楽で構築された音楽劇《ミュージック・シアター》を多数発表し、世界中の名だたるフェスティバルにて上演を重ねています。

ゲッベルスが1996年に発表した『Black on White』は、現代音楽の最前線に立つドイツの室内合奏団アンサンブル・モデルンのために書き下ろした、18人ものミュージシャンが演奏者と俳優の二役 を見事にこなす壮大な舞台作品。初演以来コンスタントに上演されており、今年10月、KYOTO EXPERIMENT京都国際舞台芸術祭にて日本初演を迎えます。

上演に先立ち、ゲッベルス自身が、自らの作曲と音楽劇について映像を交えながら語ります。

21世紀のパフォーミング・アート――ハイナー・ゲッベルスのミュージック・ドラマ 
浅田彰(批評家)

パフォーミング・アートの領域はいまや狭義の演劇を超えて大きく広がっている。それを象徴するひとりが、音楽家でありながらハイナー・ミュラーとのコラボ レーションをはじめとする多種多様なパフォーマンスによって演劇の世界にも大きな衝撃を与えてきたハイナー・ゲッベルスだ。彼が2012~14年にディレ クターを務めたルール・トリエンナーレには、ロバート・ウィルソンやウィリアム・フォーサイス、あるいはKYOTO EXPERIMENTでもおなじみの池田亮司やボリス・シャルマッツといった多彩なアーティストが領域を超えて顔を揃え、21世紀の新たなパフォーミン グ・アートの輪郭を描き出してみせた。日本ではまだ明確に意識されることの少ないそうした動きについて立役者から直接聞く――このチャンスを逃す手はな い。その上で、秋には、彩の国さいたま芸術劇場や山口情報芸術センターでの上演以来久しぶりとなるゲッベルスの来日公演へ。音楽?演劇?そんな区別は もはや過去のものとなったのだ。

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ハイナー・ゲッベルス Heiner Goebbels

作曲家、演出家。1952年生まれ。フランクフルト・アム・マインを拠点に活動。大学では社会学と音楽を専攻。音楽劇やコンサート作品、ラジオ向け作品、ア ンサンブル作品、大規模なオーケストラ作品などを創作する。1990年代のはじめより、『Black on White』(出演:アンサンブル・モデルン)などの独創的な音楽劇《ミュージック・シアター》の作曲、演出。作品は主要な国際フェスティバルで発表され 高い評価を得てきた。自らもメンバーである実験的ロックグループCassiberの活動や、パリのポンピドゥー・センターをはじめとする多くの美術館や美 術展でインスタレーション作品も発表している。現在は、ギーセン大学応用演劇学科教授およびヘッセンのシアター・アカデミーの代表を務める他、グラミー賞 に2回にわたりノミネートされ、2012年には世界で最も権威のある演劇賞と言われる国際イプセン賞、バーミンガムシティ大学から名誉博士号を授与される など、数多くの国際的な賞を受賞している。アンソロジーとなる「Aesthetics of Absence」(2015)の他、ECMレコードから多数のCDをリリース中。
www.heinergoebbels.com