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KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016SPRING ボリス・シャルマッツ/ミュゼ・ドゥ・ラ・ダンス「喰う」

フランス・ダンス界の寵児が到達した“食べる”という行為に、
ダンサーの身体は、観客は、何を見出すか

1996年、「バニョレ国際振付家コンクール」の振付賞と最優秀ダンサー賞を23 歳で受賞して、華々しくコンテンポラリーダンス界にデビューしたボリス・シャルマッツ。2011年には、アヴィニョン演劇祭のアソシエイト・アーティストとして『enfant』を発表。大人の暴力、欲望の対象とされる子どもたちが、一転して大人を追いたてるような舞台は、現代の鮮やかなネガ/ ポジとなっていた。2015年には、ダンスというレンズを通してみることで美術館を別の空間へと変貌させる『テートモダンがMusée de la danse だったら?』および、オペラ座バレエ団のダンサー20人が、パリのガルニエ宮のパブリックスペースで踊るシリーズの最新作『20世紀のための20人のダンサー』を発表し話題に。シャルマッツは、いまも世界の注目を集める存在であり続けている。

2014年にドイツで初演された本作の原題「manger(マンジェ)」は、直訳すれば「食べる」の意。通常のダンス表現ではあまり重要な役を与えられない「口」をムーブメントの中心にして、食べることから歌うこと、そして、呼吸や消化といった根源的な行為へとダンサーの身体が駆り立てられることになる。食べ物に見立てられた何かに激しく噛みつき、飲みこみ、咀嚼し続けるパフォーマーの行為を、現実を消化している姿とみるか、宗教的な祈りの表現とみるか。あるいは、身体を使った劇画、サウンドインスタレーションだろうか。そして、最後にはすべてが消えてなくなる。

出演
オル・アヴィシャイ、マチュー・バルバン、ヌノ・ビザロ、アシュレ・チェン、オルガ・デュクホブナヤ、アリックス・エイノーディ、ペギー・グルラ・デュポン、クリストフ・イブ、モード・ル・プラデク、フィリップ・ルーランソ、マーク・ロリマー、マニ・A・ムンガイ、マルレーヌ・サルダナ

照明 イブ・ゴディン
照明技術 ファブリス・ルフ
音響 オリビエ・ルヌフボーカル・
トレーニング ダリラ・カティール
振付助手 ティエリー・ミカワン
舞台監督 マチュー・モレル
衣装 マリオン・レニエ
制作 サンドラ・ヌヴー、マルティナ・ホクムス、アメリ・アンヌ・シャプラン
主催 KYOTO EXPERIMENT、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター