――危ない橋の上で、足の裏から呼吸してみる。
「いつか死にそうだな。」って思っても、私はここにいる。身近な素材と躍動感あふれる身体を組み合わせ、不安定な空間を切り開く。

​”危険な橋の上の不安定さ”をモチーフに、重さ10キロコンクリートブロックをスリリングに扱い、体に負荷を掛け続けた挑戦的なダンス作品。振付は身体を物質的にコントロールすることと、セメントの素材感を意識し、人間の体から生まれる本物の不安定を追求した。コンクリートにはどこか危険な感触があり、その質感ごと舞台空間に埋め尽くす。無機質で動かない物体に対して躍動的でシンプルな動きを重ねることで、自然や日常に隠れた見えないものを見えるようにした。

出演
石井 歩　加藤 奈紬　黒田 健太 　田村 興一郎　
長峯 巧弥　室田 敬介 　匿名ダンサー