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歌劇「椿姫」全3幕 原語上演・字幕付

華やかな幕開けから儚い愛の結末へ。5年目の春秋座オペラはヴェルディの最も有名で人気の高い傑作を上演!

春秋座では、2010年から毎年オペラを開催するようになり、今年で5年目。毎回好評をいただいています。
歌劇『椿姫』は、名作と呼ばれる数々のオペラの中でも、ストーリーが明解で、曲も親しみやすく、今もなお世界各地で上演され、多くの人に愛されています。華やかなパリの社交場を舞台に、高級娼婦・ヴィオレッタの切なく、悲しい運命を情熱的で抒情的な美しい旋律で彩り、観る者の涙を誘います。
第1幕の華やかな場面と第3幕の暗く儚い場面を演じ、難しいアリアも組み込まれていることからヴィオレッタ役は、安定した演技力と歌唱力が必要だと言われています。春秋座オペラで常連となりました、川越塔子と江口二美がその大役を務めます。
演出には、新国立劇場オペラ劇場演出チーフを務めた三浦安浩。指揮者は、小澤征爾など著名な指揮者に師事し、ヨーロッパ各地でも公演を行い、イタリアのオペラ雑誌でも高い評価を得ている松下京介。舞台美術には演劇、オペラやバレエなど国内外で活躍し、様々な賞を受賞している石井みつるが華やかな世界を作り上げます。

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椿姫は普遍的なロマンです

名作と呼ばれるオペラの中でも、ストーリーが明解で、曲が親しみやすいとなるとかなり限られてきます。モーツァルトのオペラなどは、曲は素晴らしいけれど、概してストーリーが複雑で一口には説明できない。その点、「椿姫」は両方をクリアしたオペラです。多くの人に愛されている理由はそこにあると思います。それに、ヒロインのヴィオレッタが余りにも可哀想なので、それぞれの観客がどんな美貌の持ち主かを連想したくなるのです。私は以前から、3幕のヴィオレッタはレオナルド・ダ・ヴィンチの素描(「岩窟の聖母」のための習作)に描かれたような女性に違いないと思っていました。時代も350年前の人だし、国籍もフランスではなくイタリアです。でも病床で恋人をひたすら待つヴィオレッタの姿がダブって見えるのです。今回のチラシにこの絵を使ったのはそのためです。時代を超え、国籍を超えて「椿姫」には普遍的なロマンがあります。3幕への前奏曲を聴いて、ダ・ヴィンチの素描を思い浮かべてくれる人がいたらこの選択は間違っていなかったことになるのですが。
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舞台芸術研究センター 顧問プロデューサー 橘市郎

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ヴィオレッタ…川越塔子(20日)/ 江口二美(21日)
アルフレード…清原邦仁(20日)/ 松本薫平(21日)
ジェルモン…片桐直樹(20日)/ 黒田博(21日)
フローラ… 白石優子(20日)/ 森井美貴(21日)
ガストン… 井出 司(20日)/ 橋本恵史(21日)
ドゥフォール… 西村明浩(両日)
ドビニー… 木村孝夫(20日)/ 楠木 稔(21日)
アンニーナ… 土岐真弓(20日)/ 林まどか(21日)
グランヴィル… 松山いくお(両日)
ジュゼッペ… 総毛 創(両日)
使者… 和田一人(両日)
召使… 冨田敦史(両日)
合唱:ミラマーレ・ヴィルトゥオーゾコーラス / 演奏:ミラマーレ室内アンサンブル