共同利用・共同研究拠点2023年度テーマ研究Ⅰ 2023年度テーマ研究Ⅰ|
舞台芸術を用いた〈他者〉との対話の場の構築と継続―旧真田山陸軍墓地を巡る二つの創作を通して
本研究では、研究会と2人のアーティストの創作・試演を軸に、舞台芸術が戦争に関する「複層的な記録/記憶の集積の場」を、いかに他者との対話の場へと拓き得るのかという問いを探求する。
「旧真田山陸軍墓地」は、国家と個人を巡る記録と記憶が複層的に集積する特殊な時空間である。研究統括の岡田蕗子は演劇研究者の視点を持ってNPO法人「旧真田山陸軍墓地とその保存を考える会」に関わっており、当地を巡る対話を芸術で生み出す可能性を2019年より模索してきた。その一環で2022年2月には劇作家・演出家の筒井潤によるサイトスペシフィックパフォーマンスが行われたが、本研究もその流れの中にある。
計画は二年を予定しており、2023年度は筒井が作品を作り、次年度は神楽舞手・俳優の高安美帆が筒井の作品への応答の意味も込めて創作をする。並行して岡田と神楽研究者の山崎達哉が研究会を企画して調査や議論、対話の場を拓く。研究協力者には歴史研究者でNPO法人理事長の小田康徳を迎える。研究の経過はアーカイブ化し、公開する予定をしている。
筒井潤 作・演出公演『墓地を上演する(仮)』 出演者募集のためのオーディションを実施します。
詳細はこちら ☞ https://k-pac.org/news/11090/
【研究メンバー】
岡田蕗子(研究代表者、演劇研究者、現代演劇)
筒井潤(共同研究者、劇作・演出、dracom)
山﨑達哉(共同研究者、大阪大学中之島芸術センター)
髙安美帆(共同研究者、エイチエムピー・シアターカンパニー)
小田康徳(研究協力者、NPO法人旧真田山陸軍墓地とその保存を考える会 理事長、大阪電気通信大学 名誉教授)
阪田愛子(研究協力者、制作)