共同利用・共同研究拠点連携プロジェクト 太田省吾演出『小町風伝』『水の駅』上映 & トーク
早稲田大学演劇博物館で開催中の特別展「太田省吾 生成する言葉と沈黙」を記念して、太田省吾作品の上映会を開催します。「沈黙劇」と呼ばれるユニークな演劇作品の記録映像と、ゲストを招いたトークを通して、日本現代演劇を代表する演出家・劇作家の仕事を振り返ります。
トークゲスト:
・20日/佐伯順子氏(同志社大学大学院教授)※オンライン登壇
・21日/相模友士郎氏(演出家)
Aプログラム 12/20(水)18:00~
小町風伝 [1984年、銕仙会能楽研修所(東京)にて収録]
劇団転形劇場公演、作・演出=太田省吾。能舞台を想定した創作を通して「遅いテンポ」と「沈黙」を表現の中心に据える独特の方法を導き出した作品。主人公の老婆が、ひとり風に身をまかせるようにして現われる。人々の行列が舞台に運び込む家財道具に囲まれつつ、老婆はゆめとうつつ、死と生との間をたゆたい、やがて、ひとり風のありかを訪ねるように去っていく――。
1977年、矢来能楽堂で初演。第22回岸田国士戯曲賞受賞作品。
トークゲスト:佐伯順子氏 ※オンライン登壇
学習院大学文学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得。学術博士(1992年)。現在、同志社大学大学院社会学研究科教授。専門は比較文化史、メディア学。主な著書に『「色」と「愛」の比較文化史』(岩波書店、1998年、サントリー学芸賞、山崎賞受賞)、『泉鏡花』(ちくま新書、2000年)など。
写真:古舘克明
Bプログラム 12/21(木)18:00~
水の駅 [1986年、T2スタジオ(東京)にて収録]
劇団転形劇場公演、構成・演出=太田省吾。完全な沈黙のまま極端に遅いテンポで俳優が演じる表現を追求した沈黙劇/〈駅〉シリーズの第1作。把手の壊れた水道の蛇口から一筋の水が細く流れつづけている。少女、二人の男、夫婦、老婆など、さまざまな人々が、水場を通りがかり、水に触れ、水を飲み、遠くを見つめ、やがてどこへともなく去っていく――。
日本現代演劇にとって画期をなす作品であり、国内外24都市で再演を重ねた。
トークゲスト:相模友士郎氏
1982年福井生まれ。演出家。2009年に『DRAMATHOLOGY/ドラマソロジー』を発表し、翌年フェスティバル/トーキョー10に正式招聘される。2018年にGRANER(バルセロナ)にAIRで滞在。近年では出演者不在の上演『LOVE SONGS』(2019年)、特殊なスタンディング型の観客席を用いた『エイリアンズ』(2019年)、ツアー型のパフォーマンス『ブラックホールズ』(2022年)など観客の経験を重視した実験的な上演を行なっている。
写真:古舘克明
主催
京都芸術大学舞台芸術研究センター 舞台芸術作品の創造・受容のための領域横断的・実践的研究拠点
早稲田大学演劇博物館 演劇映像学連携研究拠点
お問い合わせ
京都芸術大学舞台芸術研究センター共同利用・共同研究拠点事務局
TEL: 075-791-9144
E-mail:(事務局) kyoten@kua.kyoto-art.ac.jp
https://k-pac.org/openlab/
アーカイブ
舞台写真
撮影:©舞台芸術研究センター
撮影日:2023年12月20日~21日
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