テーマ研究V 「アジアの大学における演劇教育―― 劇場を活用した舞台教育の方法論的探求」 韓国芸術総合学校カラ学ブ!
日本では、大学が演劇人(特に実演家)の養成を担ってきた歴史はまだ浅いものの、この10年間で大学における演劇教育の位置付けは大きく変容しています。
アジア諸国では、以前から大学等高等教育機関での演劇教育が積極的に行われています。欧米の先進的なメソッドやシステムを進んで採用し、自国の伝統と融合させた実践的カリキュラムを有する大学が数多く存在します。また、それらの教育機関から自国の演劇界を支える優秀な人材を数多く輩出しています。
この研究プロジェクトでは、それらの高等教育機関から講師を招聘し、ワークショップや日本の研究者と研究会を通して大学高等教育機関における演劇教育のあり方や方法論を互いに学ぶことを目的とします。
今年度は、韓国を代表する芸術大学、韓国芸術総合学校より欧米のメソッドをマスターした経験豊かな教授陣を招き、特に「俳優の発声と身体」に焦点をあてたワークショップと研究会を行います。
■2016年2月10日(水)
10:00~15:00 〈ワークショップ〉
講師:キム・ソネ、キム・スギ
15:30~18:00 〈研究会〉
「韓国芸術総合学校・ドラマスクール(演劇学科)の教育内容」
韓国芸術総合学校ドラマスクールの理念・特色・カリキュラム・実践について。さらには、2人の教授の指導法について。
講師:キム・ソネ、キム・スギ
モデレーター:平井愛子
会場:京都芸術劇場 studio21
■2016年2月11日(木・祝)
10:00~15:00 〈ワークショップ〉
講師:キム・ソネ、キム・スギ
会場:京都芸術劇場 studio21 ほか
15:30~18:00 〈研究会〉
「欧米演技メソッド(発声メソッド)の韓国での適応」
講師:キム・ソネ、キム・スギ
モデレーター:平井愛子
*参加料無料・要事前申込(逐次通訳あり)
■講師
Kim Sunae(キム・ソネ)
韓国芸術総合学校演技学科教授
韓国芸術総合学校 (K-Arts)の演技学科学科長及び教務副部長を務める。ソウル国立大学で化学を専攻した後、K-artsの 演技学科でBFAを取得。その後、英国Central School of Speech and Dramaで発声法を専攻しMAを取得。2002年より俳優、演出家、発声・演技指導者として活動している。K-artsで は、主に発声とスピーチの指導を行っている。
Kim Soogi(キム・スギ)
韓国芸術総合学校演技学科教授
ウィスコンシン大学マジソン校舞台芸術学科で演劇論を専攻しMAを取得。その後、同大学で演技を専攻しMFAを取得。 1995年、K-Arts教授に就任。その後、演技学科学科長、企画担当部長等の要職を歴任するかたわら俳優として活躍。2000年、2001年には、韓 国語版の太田省吾作・演出『更地』に出演。 その他、演劇関係の著書多数。現在、K-Artsでは主に身体表現の授業を担当している。
■モデレーター
平井愛子 京都造形芸術大学舞台芸術学科教授
■共同研究者
内野 儀 東京大学大学院総合文化研究科教授
■通訳/コメンテーター
Kim Seil(キム・セイル)
東京大学大学院人文社会系研究科 文化資源学研究専攻 文化資源学コース 博士課程