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「セノグラフィーの歴史アーカイブ構想」 研究代表者:岩村原太(京都造形芸術大学舞台芸術学科准教授/舞台照明家)

公開講座
「日本舞踊『鷺娘』の照明」

日時:2015年8月22日(土) 13:00~16:00(開場は開演の15分前)
会場:京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)

伝統に対する視座と新たな知見を得るための講座を公開します。 日本舞踊は舞台美術の洗練と共に舞台照明の進歩により一層の完成度を実現するに至りました。衣裳から小道具、大道具のすべてが定式で整えられた舞台には、やはり定式の照明が必要とされます。『鷺娘』実演を通じ、狂言方の仕事も含めた定式の舞台、その世界観を検証します。

講師:北寄崎崇
立方:若柳弥天 後見:若柳延祐
衣裳:小林衣裳店 鬘:かづら倖 小道具:小丸屋
狂言方:中田節 大道具:アルファ舞台 
音響制作:塩崎篤
協力:若柳弥生

北寄崎崇
昭和19年 北海道生まれ
昭和42年 駒沢大学 文学部卒業
昭和42年 国立劇場に採用される(舞台技術部技術課照明)
昭和51年 文化庁派遣芸術家在外研修員として米国、英国にて研修
昭和52年 帰国 
平成2年  劇団夢の遊眠社、野田秀樹演出「贋作・桜の森の満開の下」で文部大臣奨励賞授賞。第9回日本照明家協会賞大賞授賞
平成5年  日本照明家協会より功労賞を授賞(協会雑誌編集長の働きで)
平成15年  日本芸術文化振興会・国立劇場を退職 株式会社 北寄崎 設立
平成16年 株式会社 ステージプランニング・KATSUMI 取締役就任

その他に
日本照明家協会:副会長/広報委員長
日本大学芸術学部講師
日本大学大学院芸術学研究科講師
京都造形芸術大学客員教授


公開WS
「ギリシア演劇の舞台仕掛け~『Making the Scene』を読む」

日程:8月28日(金)10:00-18:00(※途中休憩あり)
会場:京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)

「セノグラフィの歴史アーカイブ構想」研究会は、グラフィック/ビジュアル面から舞台美術(セノグラフィー)の根本を再検討し、セノグラフィの歴史、概念、発想等を基礎資料で調査し、アーカイブすることを当研究会の目的の一つとし、その方法について考えます。  
 本研究会の重要参考書である『Making the Sceane A History of Stage Design and Technology in Europe and the United States』 OscarG.Brockett,Tobin Theatre Arts Fund, 2010の掲載図版から、今回はギリシア演劇の舞台仕掛け『メカネ(フライングの技術)』、『ペリアクトイ(三角柱を用いた転換)』などの模型による再現と実証実 験に取り組みます。

モデレータ:杉山至(舞台美術家)、他


公開研究会
「セノグラフィ・アーカイブ構想を語る-6つの分科会」

日程:8月29日(土) 9:30-20:00
会場:京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)

9:30 全体オリエンテーション
10:00-12:00 午前の部 ①~③の分科会
14:00-17:00 午後の部 ④~⑥の分科会
18:00-20:00 意見交換会 ※午後の部⑤と⑥は二部構成となります。

<午前の部>
①『ギリシア演劇の舞台仕掛け報告』 前日のWSでまとめられた実証実験の結果を報告します。
②『プラハ・カドリエンナーレ2015調査報告』
当研究会で行ったプラハ・カドリエンナーレ2015(4年に一度、チェコのプラハ市街で開催される舞台美術の祭典)の調査「舞台美術のアーカイブ手法に関して」途中経過報告。
③『フィールドワークA』
杉山至さんが桜美林大学学生と共に実施されているフィールドワークの舞台を京都に変えて「京都の風景をセノグラフィカルに眺める」を実施。京都での舞台美術研究の可能性を検証します。

<午後の部>
④『フィールドワークB』
午前の部の『フィールドワークA』と同じ。
⑤『舞台美術の歴史アーカイブ構想』
これまで開催してきた研究会内容を整理し、アーカイブの具体的構想を手法と資料、インデックス、また舞台美術史の試みなどの観点から討議します。
⑥『日本古典舞台の定式』あるいは『日本的「景」の問題』
8月22日(土)開催された「日本舞踊『鷺娘』の照明」、浮世絵などから看取される「景」の問題、および日本の舞台美術の歴史について、アウトラインを探ります。