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テーマ研究I「近代日本語における〈声〉と〈語り〉」第6回 近代日本における〈語り〉4 ― 折口信夫と三島由紀夫

朗読:
折口信夫『死者の書』(抜粋):後藤加代

※都合により、内容が変更になる場合がございますので予めご了承ください。

ゲスト講師
松浦寿輝 (作家、詩人)
1954年東京生まれ。作家、詩人。1988年に詩集『冬の本』で高見順賞、95年に評論『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、96年『折口信夫論』で第9回三島由紀夫賞、2000年に小説『花腐し』で第123回芥川賞、『知の庭園』で第50回芸術選奨、05年『あやめ 鰈 ひかがみ』で第9回木山捷平文学賞、同年『半島』で第56回読売文学賞/小説賞、09年『吃水都市』で第17回萩原朔太郎賞受賞するなど縦横の活躍を続けている。12年3月まで、東京大学大学院総合文化研究科教授を務めた。最近の著作に『川の光』『川の光 外伝』(中央公論新社、07、12年)。

安藤礼二(文芸評論、多摩美術大学准教授)
1967年東京都生まれ。文芸評論家、多摩美術大学美術学部准教授。折口信夫研究を中心に近代日本思想史および近代日本表現史の再構築を目指す。早稲田大学第一文学考古学専修卒業。出版社勤務を経て、2002年、「神々の闘争――折口信夫論」で群像新人文学賞優秀賞を受賞し文芸評論家として出発する。主な著書として『神々の闘争 折口信夫論』(講談社、2004年、芸術選奨文部科学大臣新人賞)、『光の曼陀羅 日本文学論』(講談社、2008年、大江健三郎賞、伊藤整文学賞)、『場所と産霊 近代日本思想史』(講談社、2010年)、『たそがれの国』(筑摩書房、2010年)。最新刊として富岡多惠子との共著『折口信夫の青春』(ぷねうま舎、2013年)。主な編著書として講談社文芸文庫より折口信夫の文芸論集、天皇論集、芸能論集、対話集を刊行。

パネリスト
石田英敬(東京大学大学院情報学環学環長・教授)
一九五三年千葉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退、パリ第10大学大学院博士課程修了。現在、東京大学附属図書館副館長、東京大学大学院総合文化研究科・大学院情報学環・教授。
記号学・メディア論、言語態分析を専攻。
著書に『記号の知/メディアの知』(東京大学出版会)、『現代思想の地平』(放送大学教育 振興会)、『現代思想の教科書』(ちくま学芸文庫)、『自分と未来のつくり方―情報産業社会を生きる』(岩波ジュニア新書)など。

浅田彰(批評家/京都造形芸術大学大学院学術研究センター所長)
一九五七年生まれ。批評家/京都造形芸術大学大学院学術研究センター所長。哲学・思想史のみならず、美術、建築、音楽、舞踊、映画、文学ほか多種多様な分野において批評活動を展開している。著書に『構造と力』、『逃走論』のほか、『ヘルメスの音楽』(筑摩書房)、『映画の世紀末』(新潮社)、『20世紀文化の臨界』(青土社)など。「GS」、「批評空間」、「インターコミュニケーション」などの編集委員、文學界新人賞の選考委員を長く務めた。

朗読
後藤加代 (俳優)
演劇集団円における渡邊演出の実験的ラシーヌ悲劇で、その存在感と強度のある声と台詞によって、悲劇女優としての類稀な才能を認められる。ラシーヌ『バジャゼ』の后妃ロサーヌ、『アンドロマック』のアンドロマック。『女王ベレニス』のベレニス(芸術祭優秀賞)。『悲劇フェードル』では、有史以来初めて、パリにおいて日本人による日本語のラシーヌ悲劇として高く評価され、99年には、パリでリニューアル・ヴァージョンに出演。パルコ能ジャンクション2『當麻』で観世榮夫と野村武司(現萬斎)と共演。シェークスピア『ハムレット』(野村武司主演)のガートルードなど。円を退団後は、『キャバレ』等のミュージカル、平幹二郎のシェークスピア連続上演に参加。2005年には、クローデル没後五十周年記念・渡邊演出「朗読オラトリオ『繻子の靴』」(全曲版)で、その健在振りをアピールした。

モデレーター
渡邊守章 (演出家/京都造形芸術大学舞台芸術研究センター所長・教授)
一九三三年生まれ。東京大学教授、放送大学副学長、東京大学名誉教授、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター所長・教授。専攻は仏文学・表象文化論。演出家。演劇企画「空中庭園」主宰。著書に『ポール・クローデル―劇的想像力の世界』『越境する伝統』等。訳書に、ラシーヌ『フェードル アンドロマック』、ジュネ『女中たち バルコン』、クローデル『繻子の靴』(上・下、毎日出版文化賞、日本翻訳文化賞、小西財団日仏翻訳文学賞受賞)、バルト『ラシーヌ論』(読売文学賞受賞)等。演出作品に、ラシーヌ『悲劇フェードル』(芸術祭優秀作品賞)、ジュネ『女中たち』(読売演劇賞)、泉鏡花『天守物語』等。日本の伝統演劇にも詳しく、能ジャンクション『葵上』『當麻』を、創作能『内濠十二景、あるいは《二重の影》』『薔薇の名―長谷寺の牡丹』を作・演出。