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テーマ研究Ⅰ「近代日本語における〈声〉と〈語り〉」 第3回 日本の伝統演劇における〈語り〉2:能の場合

伝統演劇における『語り』を論じようとすれば、どうしても能と浄瑠璃を論じないわけには行きません。このシリーズの第三回目として、音曲とドラマを結びつけた能を取り上げ、観世銕之丞師と片山九郎右衛門師に、能における「語り」の代表的な局面を謡っていただきました。

ゲスト講師:
観世銕之丞(観世流シテ方)/片山九郎右衛門(観世流シテ方)/竹本幹夫(早稲田大学文学学術院教授/能楽研究)

モデレーター:
渡邊守章(演出家・京都造形芸術大学舞台芸術研究センター所長)

観世銕之丞
シテ方観世流。一九五六年生まれ。本名、暁夫(あけお)。八世観世銕之亟(人間国宝)の長男。伯父観世寿夫、および父に師事する。四才で初舞台。六四年『岩船』で初シテ。力強さと繊細さを兼ね備えた謡と演技には定評がある。東京および京都、大阪でも活躍するほか、海外公演にも多く参加。〇八年度日本芸術院賞、一一年紫綬褒章受賞。重要無形文化財総合指定保持者。社団法人銕仙会理事長。渡邊守章作・演出作品では、『薔薇の名—長谷寺の牡丹』(〇五年・〇八年)に出演。

片山九郎右衛門
一九六四年 九世 片山九郎右衛門(人間国宝)の長男として生まれる。祖母は京舞井上流四世家元 井上八千代、姉は五世家元 井上八千代。幼少より父に師事し、長じて故八世 観世銕之亟に教えを受ける。父とともに片山定期能楽会を主宰。全国各地で多数の公演に出演するほか、ヨーロッパ、アメリカなど海外公演にも積極的に参加している。各地での薪能、ホール能など能楽堂以外での公演も制作、プロデュースする。また、学校へ出向いての能楽教室の開催、能の絵本の制作、映像を駆使した舞台の制作、能舞台のCG化など、若年層のための能楽の普及活動も手掛ける。京都府文化賞奨励賞、京都市芸術新人賞、日本伝統文化振興財団賞、文化庁芸術祭新人賞を受賞。二〇一一年 十世 片山九郎右衛門を襲名。

竹本幹夫
1948年東京生まれ。能楽研究。博士(文学〔早稲田大1998年〕)。1980年実践女子大学専任講師・助教授、87年早稲田大学助教授を経て同教授、現在に至る。2001年早稲田大学坪内博士記念演劇博物館副館長、04年館長、13年退任。この間、02年~06年21世紀COE、03年~07年学術フロンティア、07年~11年グローバルCOE、09年~13年演劇映像学連携研究拠点等の拠点リーダーを歴任。主著に、『能・狂言必携』(学燈社1995年)、『早稲田大学演劇博物館所蔵特別資料目録5 貴重書 能・狂言篇』(同館1997年)、『観阿弥・世阿弥時代の能楽』(明治書院1999年)、『対訳シリーズ・高砂』他(檜書店2000年~)、(『風姿花伝・三道』(角川書店2009年)など。

渡邊守章
一九三三年生まれ。東京大学教授、放送大学副学長、パリ第三大学客員教授等を経て東京大学名誉教授、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター所長・教授。専攻は仏文学・表象文化論。演出家。演劇企画「空中庭園」主宰。著書に『ポール・クローデル―劇的想像力の世界』『虚構の身体』等。訳書に、ラシーヌ『フェードルアンドロマック』、ジュネ『女中たち バルコン』、クローデル『繻子の靴』( 上・下、毎日出版文化賞、日本翻訳文化賞、小西財団日仏翻訳文学賞受賞)、バルト『ラシーヌ論』( 読売文学賞受賞)等。演出作品に、ラシーヌ『悲劇フェードル』(芸術祭優秀作品賞)、クローデル『真昼に分かつ』、ジュネ『女中たち』(読売演劇賞)、泉鏡花『天守物語』等。日本の伝統演劇にも詳しく、能ジャンクション『葵上』『當麻』を、またクローデルの詩による創作能『内濠十二景、あるいは《二重の影》』『薔薇の名―長谷寺の牡丹』を作・演出。