「パフォーマンス／インスタレーション」という形式において、その身体表現の幅を模索する。例えば「限りなく近づく」という行為を一つとって、それはどのように近づき（速さ・強さ・目線）またどの位置で、どのポーズでどのように静止するか。そしてそこからどのような感覚が生まれ、どのような表現となるか。

移動を可能とする鑑賞をされることにより、身体表現そのものがブラックボックスで行われる表現と変化が起きる。そこにはその鑑賞方法による共通の認識、技術が生じているように思う。その認識と技術をまとめた上で、今後どのような表現が起こる可能性がありその幅を探りたい。2022年に行われる各地の芸術祭やホワイトキューブでのパフォーマンスを鑑賞した上でその実例を検証し、実験的実践を目指す。