機関誌『舞台芸術』12
文化と抵抗―他者へのまなざしの発明
うたうということのそぐわなさについて 港大尋
今日の世界は演劇によって思考しうるか ―『アトミック・サバイバー』の試み 阿部初美
ハロルド・ピンターと政治劇 田尻芳樹
差異の空間としてのアジア―「同時代のダンス」の新たな展開に向けて 武藤大祐
戯曲 作=ファディ・トゥフィーク+ラビア・ムルエ 訳=鵜戸聡
『これがぜんぶエイプリルフールだったなら、とナンシーは』
ラビア・ムルエ、あるいは笑いの詩学 鵜戸聡
悲劇という物語の制度に抗って
―ラビア・ムルエ『これがぜんぶエイプリルフールだったなら、とナンシーは』の策略 藤原敏史
分断と共感 ―東京国際芸術祭「中東シリーズ」を振り返って 森山直人
アイロニーのふたつの顔 ―『コーランに倣いて』をマッピングする 鴻英良
演出家の視線―イルホム劇場『コーランに倣いて』 マルク・ヴァイル 訳=鴻英良
ナショナリズムと帝国支配を超えて ―イルホム劇場『コーランに倣いて』のなかのプーシキン 貝澤哉
組み換え演劇とデジタルな抵抗 クリティカル・アート・アンサンブル 訳=小田透・内野儀
ヴァーチャルに行く ―クリティカル・アート・アンサンブルのポリティクス 内野儀
或る音楽の起源 ―「コンサート・ジェネシス」の発想 木戸敏郎
小特集
上方ルネサンス
シンポジウム 元禄上方和事復元の道
坂田藤十郎/茂山忠三郎/山村若/諏訪春雄/田口章子
上方なるものに関する断章―ゲニウスロキとしての上方 小林昌廣
時評
東京発、劇場経由、極北行き―シベリア少女鉄道と演劇の行方 小澤英実
認識ツールとしての舞台―寺田みさことヤン・ロワースの場合 稲倉達
ニューヨークと私 川村毅
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追悼 観世榮夫
越境する伝統1 観世榮夫氏を悼む― 渡邊守章
なつかしい風格―観世榮夫さんを悼む 芳賀徹
追悼 川村毅
観世先生へ。 司辻有香
〈新しくないもの〉を学ぶということ 杉原邦生
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追悼 太田省吾
希望について 八角聡仁
羽化 山田せつ子
太田省吾のために―未来へ 内野儀
あとかた 増田美佳
【カバー写真】宮内勝
【目次裏写真】古屋均