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劇場スタッフ・レポート 演芸写真家 橘蓮二プロデュース
「春風亭一之輔×桂二葉 二人会2024」

2024年11月18日(金) 京都芸術劇場春秋座にて、演芸写真家 橘蓮二プロデュース「春風亭一之輔×桂二葉 二人会2024」が開催されました。前回に引き続き「特典グッズ付プレミアム席」(橘蓮二氏撮影による本公演の高座写真、サイン付き公演ポスター、オリジナル手ぬぐい付き)は即完売! その他、一般席も完売して会場は満員御礼。大変な盛況でした。その高座の様子を劇場スタッフがレポートいたします。
(舞台写真:橘蓮二)

 

前回に続き大盛況の会場。まず前座は月亭希遊さんの『転失気』です。和尚さんと医者、小僧さんとのやりとりが面白く、さらに希遊さんの小気味良い口調に会場が笑いの渦につつまれます。

会場がしっかり温まったところで、グレーの着物をまとった二葉さんが登場。二葉さん独特の明るくハリのある声が響くと、会場がパッと華やいだ雰囲気に変わりました。枕では「大好きな一之輔兄さんとできて嬉しい気持ちと緊張が入り混じっています」と話し、さらに大師匠である三代目 桂米朝さんとの懐かしくも面白いエピソードも展開。こういう話が聞けるのも落語会ならではの楽しみです。
二葉さんの演目は『看板の一』。古典の江戸落語ですが三代目 桂米朝が移入してからは上方でもよく演じられるようになったともいわれる演目です。老親父が渋く決まっていました。

続いて軽快な出囃子と共に春風亭一之輔さんが登場。メジャーリーグなどの時事ネタで会場を盛り上げると客席は準備万端。何の話がかかるのか集中力が高まっていきます。演目は得意ネタの『粗忽の釘』。一之輔さんならではの工夫が随所にちりばめられた滑稽話に客席の盛り上がりは最高潮に達しました。

中入り後は一之輔さんの『新聞記事』。八五郎が暴走するジェットコースター級のスピード感とパワーは圧巻。

続いて二葉さんは『くっしゃみ講釈』を披露。〽ホェ~ッ! 小伝馬町より引き出され♪ の歌や講釈場で講談をする場面が見事。さらに最後は二葉さんのクシャミにつられて来場者がクシャミをするという場面も。

最後は二人そろってのトークです。アドリブをいれるか、緊張するか、『くっしゃみ講釈』の江戸、上方の違いなどのテーマで話を展開。
さらに2025年の開催も発表され、最後は一之輔師匠の提案により、会場みんなで「打ちまーしょ!(パンパン)」「もうひとつせ…」の大阪締で幕となりました。
ご来場くださった皆様、誠にありがとうございました。

(文:佐藤和佳子)