1. HOME
  2. 研究活動
  3. 舞台のあとに生まれる言葉

舞台のあとに生まれる言葉 ―みんなで観る、書く、迷う #004 U-Table

舞台芸術は、一回限りの時間と空間の中で生まれ、そして消えていく芸術です。

その場には必ず観客がいます。しかし、その日に、その場所で生まれた観客一人ひとりの記憶や言葉が、上演の一部として残されることは決して多くありません。

作品を未来へ渡していくためには、観客が何を見て、何を感じ、どのような経験として持ち帰ったのかを言葉にしていくことも大切です。記憶が言葉となり、それらが重なっていくことで、ひとつの上演はより多面的な姿を残していくことができます。

とはいえ、舞台を観たあと、「面白かった」「すごかった」と感じても、その理由を言葉にするのは意外と難しいものです。「なぜそう感じたのだろう」「舞台上では何が起きていたのだろう」と少し立ち止まって考えてみることで、作品の見え方は少しずつ変わっていきます。

それぞれの視点から舞台を読み、その気づきを誰かと交わすことで、自分ひとりでは見えなかった作品の姿が見えてきます。そうした多様な読みは、まだ知らない作家や表現と出会うきっかけとなり、豊かな批評や創作の環境を育むことにもつながるのではないでしょうか。

7月14日(火)のU-Tableでは、演劇評を執筆してきた畑律江さんと、研究者の岡田蕗子さんをお迎えし、舞台を書くことの面白さや難しさ、そして言葉によって舞台と出会い直すことについて、みなさんと気軽に語り合いながら、じっくり深掘りしていきます。

「どう書けばいいのかわからない」「自分の見方に自信がない」という人も大丈夫です。お茶を片手に、気軽に語り合える時間です。プロの書き手や研究者の話を聞きながら、わからないことや難しい言葉も互いに補い合い、それぞれの視点で舞台について語り合いましょう。上演分析や批評に取り組んでいる人にとっても、さらに深い対話の場になるはずです。

最近観た作品のこと、心に残った舞台のこと、あるいは自分が創作していることでも大歓迎。ぜひ、それぞれの経験や視点を持ち寄ってください。

また、このU-Tableは、U-Seedsの学生向け公募プログラムへのチャレンジを考えている人にとっても、おすすめの機会です。上演分析や批評を書いてみたいけれど、「どう書けばいいのかわからない」という人も、書くための視点やヒントをきっと持ち帰れるはずです。ぜひ、このU-Tableをきっかけに、公募にもチャレンジしてみてください。

U THEATRE LAB. KYOTOは、舞台を観る人、書く人、創る人が気軽につながるプラットフォームです。同じ興味や関心をもつ仲間と出会い、新しい視点や次の一歩につながる場になれば嬉しく思います。

 

登壇者プロフィール|
畑律江(はた りつえ)

毎日新聞社で神戸支局記者、大阪本社学芸部記者・デスク・地域面・夕刊特集版編集長などを歴任し、2013年からは学芸部専門編集員(舞台芸術担当)として古典芸能から現代演劇、ミュージカルまで幅広く取材。2023年に退職後も、地域と舞台芸術のかかわりに深い関心を持ち続け、新聞や演劇誌にリポートや論考、評を執筆している。毎日新聞客員編集委員、大阪芸術短期大学部客員教授。

岡田蕗子(おかだ ふきこ)

演劇研究者。2008年、大阪大学文学部人文学科卒業。2010年、同大学大学院博士前期課程修了(インド学専攻)。2017年、同大学院博士後期課程修了(演劇学専攻)。博士(文学)。京都芸術大学舞台芸術学科専任講師。研究対象は日本の近現代演劇。生活と創作と研究のゆるやかな繋がりの持続を大切に考え、現場にも関わる。著書に『岸田理生の劇世界 アングラから国境を越える演劇へ』(大阪大学出版会、2021年)。

 

U THEATRE LAB.ってなに?|
U THEATRE LAB. KYOTOは2026年からスタートした学生のための舞台芸術を起点に集まるプラットフォームです。京都市内の学生なら、どなたでも、無料でご参加いただけます。
詳しくはこちら