【東京会場】
共同利用・共同研究拠点 連携プロジェクト
疫病・戦争・災害の時代に
―サミュエル・ベケット映画祭2024
ベケットが脚本を執筆した唯一の映画でバスター・キートン主演の「フィルム」をはじめ、ベケット自身が演出したテレビ作品「クワッド」とベケットの演劇を他の監督が映画化した二次創作とも言える作品3本の計5本の短編映像を上映します。どれも実験的な作品で、アンソニー・ミンゲラやニール・ジョーダンといった名監督やアラン・リックマンやジュリアン・ムーアなどの名優が関わっています。「ゴドーを待ちながら」や「エンドゲーム」のように「疫病・災害・戦争」とは直接結びつかないかもしれませんが、どの作品も私たちの無意識の領域に迫りつつ、私たちが生きる今という時代に呼応しうる作品です。上映後には、『ピアニストを待ちながら』などベケット的な映画を撮り続ける七里圭監督と『QUAD』の演出経験をお持ちの演出家・カゲヤマ気象台さんをお迎えし、早稲田大学の岡室美奈子と京都芸術大学の小崎哲哉が聴き手となって、上映作品を中心にベケットの世界を深堀りします。
●12月17日(火)18:30~20:40(18:00開場)
「ベケットの実験的短篇映像 上映&トークの夕べ」
ゲスト:カゲヤマ気象台(劇作家、演出家、演劇プロジェクトsons wo: 代表)、七里圭(映画監督、脚本家)
聞き手:岡室美奈子(早稲田大学文学学術院教授)、小崎哲哉(京都芸術大学大学院芸術研究科教授)
会場|早稲田大学小野記念講堂(アクセス)
申込フォーム|
https://my.waseda.jp/application/noauth/application-detail-noauth?param=CCalbQvzr1_pf5YlL5qKfQ
※入場無料・要予約
※上演プログラムは日本語字幕付き
※上映プログラムの詳細は近日公開します。
主催|
京都芸術大学舞台芸術研究センター 舞台芸術作品の創造・受容のための領域横断的・実践的研究拠点
早稲田大学演劇博物館 演劇映像学連携研究拠点
【プロフィール】
企画者
岡室美奈子
早稲田大学文学学術院教授、文学博士。早稲田大学演劇博物館前館長。専門は現代演劇論、テレビドラマ論、サミュエル・ベケット論。日本演劇学会理事、デジタルアーカイブ学会理事、放送番組センター理事、文化審議会委員などを務める。近著に『テレビドラマは時代を映す』(ハヤカワ新書)、共編著書に『六〇年代演劇再考』、『サミュエル・ベケット! ――新しい批評』など、訳書に『新訳ベケット戯曲全集1ゴドーを待ちながら/エンドゲーム』などがある。
©TAKAAKI TSUCHIYA
小崎哲哉
ICA京都のウェブマガジン『REALKYOTO FORUM』編集長。2003年に和英バイリンガルの現代アート雑誌『ART iT』を創刊し、あいちトリエンナーレ2013ではパフォーミングアーツ統括プロデューサーを務めた。編著書に写真集『百年の愚行』、著書に『現代アートとは何か』『現代アートを殺さないために』などがある。京都芸術大学大学院教授。
ゲストプロフィール
カゲヤマ気象台
1988年静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。演劇プロジェクト《円盤に乗る派》代表。
2013年、『野良猫の首輪』でフェスティバル/トーキョー13公募プログラムに参加。2015年度よりセゾン文化財団セゾン・フェロー。2017年に『シティIII』で第17回AAF戯曲賞大賞受賞。2021年より共同アトリエ「円盤に乗る場」を運営。
photo by Arata Mino
七里圭
早大卒。在学中から約十年の助監督を経験。今年で監督デビュー20周年になる。新作映画『ピアニストを待ちながら』が全国順次劇場公開中。代表作に『のんきな姉さん』、『眠り姫』、『DUBHOUSE』、『あなたはわたしじゃない』、『清掃する女 亡霊』など。来年2/1(土)に『Music as film with Digital Face』を新作上演(@東京ゲーテインスティテュート)する。