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大学開学30周年記念・劇場20周年記念公演 「京舞と狂言」 vol.2

京都の地で伝承され、独自の文化を育んでいる「狂言」と「京舞」。異種芸能でありながら両者が共通に持っているテーマを取り上げ、比較上演する三年連続企画の第二弾。
今年は「メルヘン」をテーマに、レパートリー演目のほか、初の試みとなる京舞・狂言合作による新作も披露します。

井上安寿子(いのうえ やすこ)
京舞井上流五世家元井上八千代の長女として京都に生まれる。平成3年、四世及び五世井上八千代に師事。平成4年「四世井上八千代米寿の会」にて初舞台(上方唄「七福神」)。平成18年井上流名取となる。平成23年京都造形芸術大学(現 京都芸術大学)卒業。平成25年井上安寿子主催の京舞公演 〈葉々(ようよう)〉の会を発足。平成30年文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞、他受賞歴多数。

茂山忠三郎(しげやま ちゅうざぶろう)
昭和57年京都に生まれる。能楽師大蔵流狂言方。茂山忠三郎家、四世忠三郎の長男。父に師事。四歳にて「伊呂波」のシテで初舞台。平成17年京都造形芸術大学(現 京都芸術大学)卒業。《忠三郎狂言会》代表、猿楽曾主宰。平成29年、五世茂山忠三郎襲名。平成30年度京都市芸術新人賞受賞、他受賞歴多数。

企画:田口章子(京都芸術大学教授、歌舞伎研究)

【京舞】
上方唄『浦島』(うらしま)

おとぎばなしの「浦島太郎」を舞台化した作品。歌詞の冒頭部分〽龍の都の出汐の…のとおり龍宮城をでて乙姫に別れを告げて、故郷への路をたどるところから始まり、乙姫との楽しかった日々を回想、そして玉手箱を開けてからの嘆きと続きます。上方唄の「浦島」の起源は諸説あります。井上流では二世八千代の振付と伝えられています。

出演:井上安寿子

【狂言】
『神鳴』(かみなり)

気分良く雷鳴を轟かせていたかみなりさまがうっかり雲を踏み外して空から真っ逆さまに落ちてきます。そこに旅の途中の医師(狂言ではクスシと読む)が居合わせ、かみなりは腰を打って痛くて動けず、治すよう医師に強引に頼みます。医師の荒い針治療によって治った神鳴はそのまま天界に昇ろうとすると・・・狂言の解釈ならではのおめでたい演目をお楽しみください。

出演:神鳴 茂山忠三郎、医者 山口耕道

【京舞+狂言合作】
新作『たぬき』

狂言『狸腹鼓』(たぬきのはらつづみ)と地唄『たぬき』をベースにした、京舞と狂言による初の合作。
東山の麓にすむ猟師が、狸にだまされた大内山の猟師に自慢するため、狸を射止めに夜の瓜生山に入ったところ、尼に化けた雌狸に出くわす。猟師はすぐにその正体を見破り、射貫こうとするや狸に命乞いをされる。狐より<化かし上手>であることを狸が証明できたら助けてやると言ったところ・・・

作:茂山忠三郎 作詞:植木朝子
出演:茂山忠三郎、井上安寿子

長唄:稀音家温子 他
囃方:望月晴美 他

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主催・製作:学校法人瓜生山学園 京都芸術大学 舞台芸術研究センター
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)独立行政法人日本芸術文化振興会


公演アーカイブ

舞台写真
撮影:桂秀也

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