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The Moles © Martin Argyroglo / Vivarium Studio
The Moles © Martin Argyroglo / Vivarium Studio

KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2021 AUTUMN フィリップ・ケーヌ
もぐらたち & 上映会「Crash Park: The Life of an Island」

演劇の魔術師が描く、人類のユートピアと終末

フランスを代表する演出家、ビジュアルアーティストであるフィリップ・ケーヌ。今回は、2018年初演の演劇作品『Crash Park: The Life of an Island』の上映及び、2016年初演のパフォーマンス作品『もぐらたち』をcontact Gonzoと協働し、KYOTO EXPERIMENTバージョンとして発表する。2作品に共通するテーマは人類の本質と幸福だ。『Crash Park』は、墜落した飛行機の乗客がたどり着いた島での漂流記。原始的な土地、島民との多幸感あふれる生活を通して、人類のユートピアやディストピアを描き出す。『もぐらたち』では、等身大の巨大モグラたちが地上の世界で、コミカルでアクロバットなパフォーマンスを展開!!より傲慢で言葉を発しないことを除けば、彼らの生態は人間そのもの。モグラと観客の間で生まれるコミュニケーションを通して、あらためて人間という存在を見つめ直す機会になることだろう。
「演劇の魔術師」とも称されるケーヌ作品の独特なユーモア、クリエイティブな舞台装置にも注目を。環境問題、現代社会への鋭い風刺を含みながら放たれる独創的な世界観を存分に味わってほしい。

フィリップ・ケーヌの作品を、通っている自分の大学で見られるのは、他の多くの学生には与えられない特権だと思う。
期待感を醸す美しい舞台空間に、人や物が、絶え間なくユーモアと思索を繰り広げるその時間は、わくわくする創造性の塊だ。
舞台芸術を志す学生だけでなく、その他の分野の方々にも、またとない鑑賞体験になるはず。ぜひ、みてほしい。

あごうさとし(劇作家・演出家・THEATRE E9 KYOTO芸術監督)

本作一番の魅力はまさに、主役である舞台美術そのものです。映画のように創り込まれた世界観がありながら、もちろん舞台上ですから映画特有の意識のフォーカスはありません。またノンバーバルにも関わらず、シニカルとイノセントのバランスが絶妙な、フィリップ・ケーヌ特有のユーモアや、独特の間、ゆったりとした贅沢な時間の流れも魅力の一つです。ストーリーはないけれど大胆にエスカレートしていく作品展開も楽しんでいただけると思います。
現実ならば悲劇であるはずの飛行機墜落ですが、フィリップ・ケーヌの世界では、無限に可能性を秘めた舞台上テーマパークと化し、夢のような冒険を体験できる90分だと思います。

外間結香(ダンサー・俳優|「Crash Park: The Life of an Island」出演)

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Crash Park ©Martin Argyroglo

 

フィリップ・ケーヌ Philippe Quesne
フランス

1970年生まれ。フランスのアーティスト、演出家、舞台美術家。パリでビジュアルアート、デザイン、舞台美術を学ぶ。2003年にVivarium Studioを画家、俳優、ダンサー、ミュージシャンが協力して演劇の革新に取り組むラボラトリーとして設立。ケーヌが開発・上演するパフォーマンスのドラマツルギーは、空間、セット、身体の強い相互関係に基づいている。舞台セットはしばしば、作業用スタジオや小宇宙を表す「ビバリウム」となる。彼の学際的なパフォーマンスは、数多くの国際フェスティバルで紹介されている。ケーヌは2014年より、パリ郊外にあるナンテール・アマンディエ劇場の共同ディレクターを務め、『The Night of the Moles』(2016)や『Crash Park: The Life of an Island』(2018) などを制作している。舞台作品のほか、公共空間やランドスケープのためのパフォーマンスやインターベンションを展開している。2019年より、プラハ・カドリエンナーレのフランス館のキュレーターを務める。

©Christian Knorr